「ソーシャル・ネットワーク」を鑑賞

Facebookの誕生をめぐる人間ドラマを描いた
『ソーシャル・ネットワーク』を観てきました。

ソーシャル・ネットワーク

結論から言おう。
面白い!!
デビッド・フィンチャーの作品の中で一番いい。
テンポのよい構成、早口で飽きない台詞、脚本のよさがうかがえた。
ゴールデングローブ賞の作品賞、監督賞、脚本賞をとれたのは当然かもしれない。

まず最初の10分で、Facebook創設者のマーク・ザッカーバーグの最悪な性格が顕著にあらわれる。
オタクで、天才的なプログラマーである彼は、
恋人との会話がまったく噛み合ない。
そのとりとめのない会話は、のっけから5分くらい続くだろうか。
とにかくむかつく野郎だ。
一方で、脚本としてはかなり強気だ。
シーンも変わらず、動きもなく、ただ長い会話だけで
マークのキャラクターを表現してみせた。
マーク役の彼は、「マークを演じるにあたり、フィンチャー監督にはセリフが自然に話せるようになるまで、
何十回、何百回と演技をさせられた」と語っている。

結局恋人に、
「あなたがモテないのはオタクだからじゃない、性格が最低だからよ」と言われる。

それきっかけで、マークは、ブログで恋人を中傷し、
さらには、学校のデータベースに侵入し、女子学生全員の顔写真を集め、
○×方式でランキング化する人気投票サイトをオープン。
そのせいで深夜にはハーバードのサーバーがダウンする事態にまで発展。
学校から呼び出しを食らうが、セキュリティーの甘さを指摘する始末。
ここからがアメリカらしいところであるが、
そんな話題の彼をビジネスパートナーにしようと近づく金持ち学生。
そんな彼らは、マークにアイデアを提案し、一緒にやろうと持ちかける。
マークは、二つ返事でOKする。

そのアイデアこそ、Facebookである。
マークは、親友のエドゥアルドを誘い、金持ち学生を出し抜いて、アイデアを盗用。
睡眠を削って、「The Facebook」を作ってしまう。
それは瞬く間に、話題となり、広がっていく。
一方で恨みも買うことに・・。
以下、ネタバレ注意。

だが、いまいちマークの性格が読み取れないところがある。
彼はお金に執着してるわけではない。
ビジネスとして確立するためには、広告を取ろうと提案するエドゥアルドに
真っ向から反対をする。
「Facebookはクールだからいい。広告入れたらダサイ」と。
二人のビジネスの考え方は対立しだす。

一方、Facebookユーザーはどんどん広がり、西海岸まで届いたところで、
P2P技術を用いた音楽を中心とするファイル共有ソフト「Napster」創設者、
ショーン・パーカーの目に止まる。
彼は音楽業界から訴訟を起こされ、自己破産し、ホームレスの身。
だが、彼は欲深く、見返したいという復讐心から、
マークたちに近づく。

エドゥアルドとショーンは、対立する。
一方、凸と凹があったのかマークは、ショーンのビジネス方針に惹かれていく。
「The Facebook」のTheをとれと言ったのも彼だ。
マークは西海岸に移ると、さらにビジネスのスピードは増す。
一方、エドゥアルドはNYに取り残され、役員からも追放される。
マークはついに、親友さえ裏切ってしまった。

さてさて、ここから第三幕。
どうやって解決へ向かうんだい?
と観ながら疑問がわく。

マークは結局どうしたいんだ?

記念パーティーでショーンがコカイン所持で捕まる。
通報したのはマークではないか、と疑われるが、自分ではないと言う。
ショーンも会社から去り、
結局、マークは、Facebookを世界中に広めるために、
必要な人間を使い、用がなくなれば切り捨てる、そんな人間性である
という映画だったのか。
なんとも危うい映画の結末だなーという印象を与えかねない形で
ふんわりと映画は終わりそうになる。

だが、映画のお決まり。
オープニングはエンディングに繫がる。
恋人に振られたことから、彼のエネルギーは、Facebook創設に向かう。
そしてそのFacebookに、元恋人エリカは登録している。
彼は、Facebookを利用してエリカへメッセージを送る。
更新ボタンを何度もクリックするが、エリカから返信はない。
そこで映画は終わる。

この映画の面白さは、このエンディング。
なぜ億万長者になったマークが、まだエリカに固執してメールを送るのか。
そして彼女から返信がないのか。
この主人公のマークは、全然分からないんです。
だから更新ボタンを連打してしまう。
メールが来ない意味が、全然分かってない。

これは、映画史上まれにみる、
逆ドンデン返し。
あれだけ色々あったのに、
主人公が、変化しなかったんです。

人とのつながり、友情や愛情の欠如、コミュニケーションの脆さが
このソーシャルネットワークの脆さ、欠陥であるかのように
私は勝手に受け止めました。
そして監督のメッセージとしては、
これに熱中する、
若者よ、なんか可哀想だぞ、と。

最後に、この映画は事実を基に、創作してます、と
不思議な言葉で締めくくる。
実際、ザッカーバーグ自身は主人公について「服の趣味以外はまったくの別人」とコメントしている。

この映画の原作は、ベン・メズリックの「facebook」。
一度読んでみようと思う。


ちなみに、マークが使っていたPCがVAIOでした。
これは配給会社がSony Picturesだからだろう。

さらに関係ないが、下記が実際のザッカーバーグの恋人といる写真だ。
ザッカーバーグくん、天才ゆえ、特異なセンスの持ち主。
なんか憎めないぞ。

Facebook創設者の恋人

Facebook創設者の恋人2

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