ニューイヤーズ・イブ ネタバレありの感想

ニューイヤーズ・イブ

年明けに、ニューイヤーズ・イブを観てきました。
まあ、人はガラガラでした。

まったく期待しないで観に行ったのですが、
やはり予想通り、可もなく不可もない作品でした。

大晦日のニューヨークを舞台に、失われた絆を取り戻そうとする8組の人々を豪華キャストで描く人間ドラマ。
というログラインの通り、はじめは困っていた人々が、最後はみんなの人生が折り重なってうまくまとまるという構成です。
私はこういう一人の物語が次の人間の物語へとつながっていくという構成ドラマは大変好きなのですが、
うまい作品というのはなかなかないものです。
それだけ一つ一つのストーリーを2時間にまとめて伏線を取りこぼさず処理し、解決していくのは難しい作業です。

さて、ストーリーは8組の物語があるようです。
ただ観ているだけでは丁寧な説明はないので、整理していこうと思います。

冒頭登場するのは、
タイムズスクエアのニューイヤーズ・イブ・ショーの責任者に抜擢されたクレア・モーガン(ヒラリー・スワンク)。
毎年世界が注目するボール・ドロップを成功させるために奮闘するのだが、まさかの故障にてんやわんやとなる。
観衆からのブーイング。故障を直せるのは、自分がクビにした老職人。
彼女はプライドを捨てて頼むがカウントダウンに間に合うかは分からないと言われる。
そんな彼女をさらに困らせるのは、ショーで歌う予定の人気ロックスターのジェンセン(ジョン・ボン・ジョヴィ)。
一年ぶりに元カノに想いを伝えるが叶わず落ち込み、歌う気にならない。
さあ、この一大イベントを彼女はどうするのか!

その人気ロックスター、ジェンセンの元カノは、年末の人気仮面パーティーのケータリングを担当するシェフ、ローラ(キャサリン・ハイグル)。
彼女はジェンセンと再会を果たすのだが、あって数秒で怒りは沸点に。
ジェンセンの頬を二度もおもいっきりビンタする。
ローラは一年前にジェンセンに求婚されたが、彼はそのまま音沙汰なしで逃げていたのだ。
ジェンセンはやっと心が固まり、彼女を迎え入れようと来年のツアーに同行するよう頼むが、
ローラは私にも人生があると彼に首を振る。
二人の復縁は厳しい様子が伺えるが、ローラの表情は揺れていた。

その大事なパーティーのスピーチのために、遠方の友人の結婚式から大急ぎでニューヨークへ戻ろうとしている大会社の御曹司サム(ジョシュ・デュアメル)。
だが高級車で雪道を走行中に事故を起こしてしまう。
年末のため、すぐに修理してくれる店はない。レンタカーも借りられず、彼は途方にくれる。
なんとかファンキーな牧師に助けられ、ニューヨークへ向かう家族の車に相乗りする。
そこで根掘り葉掘り尋ねられ、サムはぼそりぼそりと一年前に約束した女性のことを話す。
サムはモテモテのイケメン。だが彼は運命と思えるような女性と出会っていない。
自分のステータスや容姿にしか興味のない女性にうんざりもしている。
しかしその女性だけは違った。女性は彼に、「あなたの心の話をして」と言われ、はじめて運命を感じた。
だがそのとき彼女の名前も年齢も教えられず、場所と時間だけを彼女と約束して別れた。
約束の大晦日、そのバーに行くべきだと家族らに告げられるが、そんな子どもじみたことと、彼は迷っている。

タイムズスクエアのニューイヤーズ・イブ・ショーに参加予定のバックコーラス、エリース(リア・ミシェル)。
彼女はおんぼろアパートに住む夢追い人。会場へ向かうためエレベータに乗り込む。
そこにたまたま乗り合わせたのは、コミック画家のランディ(アシュトン・カッチャー)。
彼はひきこもりで、イベントごとは大嫌い。アパートの廊下の飾り付けが煩わしく、それをすべて取り外し、ゴミ捨て場へ向かう途中だった。
だがそのエレベータが突然止まってしまう。
大慌てのエリース。エレベータの椅子に腰を下ろしてくつろぐランディ。
二人の対比が面白い。
エリースはランディに、「今日はニューイヤーズイブよ。予定ないの?」「なにも」彼は首を振る。
どうにかしてエレベータをでなければ、エリースは間に合わない。
しかし、どうすることもできず二人は数時間過ごすことになる。
そのうちに二人は自己紹介を交わし、互いの話を始める。
はじめこそ、ランディとエリースは反発し合うが、次第に見つめ合う時間が長くなる。
二人はいいところまでいくのだが、エレベータが動きだしてしまう。
エリースは大急ぎで会場へと向かい、二人は別れる。
するとエリースがエレベータに忘れ物をしていることに気づく。
さあランディはひきこもりを脱却し、彼女を追うことができるのか。

ひきこもりのランディーを外へ出そうとする陽気なメッセンジャー(ザック・エフロン)。
彼は人を区別することなく誰とでも仲良くなる。
そしてあるレコード会社へ配達に訪れる。
そこで、長年、家と仕事の往復で日常に不満を抱える中年女性イングリット(ミシェル・ファイファー)と出会う。
彼女はクリスマス休暇を長く取りたいと社長に申し入れるが却下。ボーナスも言わないともらえない。
挙句に大晦日まで働かされている。
自分の人生に惨めさと不満が爆発し、彼女はついにぶちきれる。
会社をやめようと机を整理しているところだった。
そこへ陽気なメッセンジャーが登場。そして配達で届いたのは、大晦日の人気仮面パーティー。
普通の人ではなかなか入れないパーティーのため、メッセンジャーはそのチケットを見て大興奮。
「あなたラッキーだね」と話すが、彼女の表情は浮かない。
「チケットをあげるから、ちょっと付き合って」と今年中にやりたかったリストをメッセンジャーに渡す。
リストを達成できたらチケットをあげる約束で、二人は出かけることに。
一つ一つ達成していくと、イングリットの表情に明るさが戻る。
タイムズスクエアのカウントダウン前に全てを達成することができ、イングリットは喜び感謝する。
だが悲しそうにチケットを彼に渡し、二人は別れる。

タイムズスクエアのカウントダウンに行き、好きな人とキスをしたい15才のヘイリー(アビゲイル・ブレスリン)。
大好きな彼から誘われたのだが、厳格なシングルマザーの母キム(サラ・ジェシカ・パーカー)に即却下される。
二人は大喧嘩しながらも帰宅。
娘は怒りが収まらず、「ママはカウントダウンでキスできる男はいないの!さっさと男を見つけてよ!」と母に怒鳴り、部屋にこもる。
だが娘は部屋の窓から脱走。
キムはそれに気づき、娘を追いかける。
ヘイリーはやっとの思いで、大好きな彼との約束場所へ訪れるのだが、そこで待っていたのは残酷な光景だった。

<思い出しながら書いているが、かなり疲れる話だ>

場面は変わり、病院。
今にも死にそうな孤独の頑固な老人スタン(ロバート・デ・ニーロ)。
彼の最後の望みは、ポール・ドロップをもう一度見たい。
なんとかカウントダウンまで生かせてほしい。
「会いたい人はいないの?」とそれに付き添う看護師のエイミー(ハル・ベリー)が聞く。
「会いたい人は怒らせてしまって会えない」と寂しそうに彼は答える。
エイミーは彼を哀れに思い、そばにいる。
彼女もまた寂しい女性。彼氏が戦地の任務にいるため会えない。

その病院で、ニューイヤー第一号の赤ちゃんに賞金が出るレースがあり、
その争いをしている妊婦の闘いもあるが、それはいいや。あってもなくてもよい。
病院はニューイヤーでも生と死が混在しているというのを表したいがために作られたストーリーと思われる。

という感じでさまざまなドラマが混在し、最後に一つのストーリーにつながるような展開になっています。

ストーリーの柱はやはり、カウントダウンであり、ボール・ドロップなのですが、
我々日本人にそのイベントが馴染みない分、その重要性にクレアが困るほどの事態を感じられない。
クレアが故障したボール・ドロップを弁明するために、感動スピーチをするのだが、
なんだか聖書のような宗教じみた答弁で、あまり私は感動できなかった。
「ポール・ドロップは原因不明の故障で止まっています。これは私たちのメッセージではないでしょうか。一度立ち止まって過去を振り返ろう。過ちを許し、愛する人を0時のボールが落ちるまで振り返ろう」
感動。感動。感動。
で、それぞれのストーリーが離れていたのがくっついていくみたいな展開になるが、それほど良いスピーチかね?
全体の話をこんなのでキュッとするのはもったいない気がする。

そしてクレアも自分の愛する人を許し、ボールが動き出すのを見届けると、責任者をおりて病院へと駆け出す。
それぞれみんな会いたい人の元へかけ出していく、というラストになっていくのだが、
中でもキムの展開は、「はあ?」だった。
そんな女じゃないぞ、と思う。
少なくとも「あなたの心の話を聞かせて」というタイプではない。
そういう面があるというなら、もう少しそれを見せるべきだった。

まあ、全体として可もなく不可もなくです。

注文としては、男優陣は魅力的だなと感じられたのだが、女優陣はちょっとキャスティングミスではないか?
みんなブチャイクで盛りあがりに欠ける。
そういえば最近きれいな女優さん少ないですね。

今年はニューイヤーズ・イブ・ショーにレディ・ガガが登場したそうで。

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