天才 勝新太郎

「天才 勝新太郎」
読んだらなんか寂しくなる。
良書です。

―スタッフたちは誰も本当の勝新太郎を見ていない。見ようともしない―

これ、凄い人の宿命だよ。
天才と凡人ではやはり世界が違う。

凡人は、処理しきれないとすぐに『あの人は変わってるから』とそれだけですまそうとする。
その先を信じて見ようともしない。
自分の常識の範囲内は認めない。認めたくない。

それだから天才は悩むんだよ。
どうしたら伝えられるだろうかって。
根が優しいからみんなにも教えたくなるんだ。
天才は繊細だよ。
凡人はもらうばかりで与えようとしないくせにいつも偉そうにする。

いつも逆境の中に生きてきた、勝新太郎。
何度もはねのけては、前進した。
それでも理想は離れていく。
天才ほど認めてもらうには時間がかかる。

勝新太郎の不遇の時代。
―本物の石をぶつけられているのではないかという迫真の演技。それは、なんとか自分の現状を打破しようとする、勝の執念の結晶だった―
この部分が私はたまらなく好きです。

そして、その執念の源が、おかあちゃん。
―自分の幸せを捨てて、俺のために与えてくれた、おかあちゃん―
成功の裏側に、母の愛あり。

「天才 勝新太郎」の孤独な闘いに、泣けた。
合掌。

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